ちかちゃん新報 第193回掲載記事
令和4年8月19日 ちかちゃん新報掲載記事
先日、久留米エールピアにて、1時間程の講演を致しました。その時の講演内容のご紹介をします。テーマは私が体験したパリ・ミラノコレクションの話しです。コレクションは春秋ファッションが、パリ・ミラノ・ニューヨークとあり、それぞれにオートクチュール(オーダー服)・プレタポルテ(既製服)があり、それぞれのメゾンに観客が招待されます。アパレル関係やその時の話題の方々が招待されます。その中の2~3人、私達がヘアメークを担当しているバックヤードにショー後に入って来ます。その際、インタビューを受けたり、撮影されたりしています。ある時は、神田うのさんが入って来た事もあります。ステージのすぐ裏にバックヤードはあり、モデルが左から入り右から出て来、またステージに移動する際に、フィッターがモデルに付いて服を着替え、メーク・ヘアの手直しをし、ステージに立つという段取りです。15人のモデルが3回程服を着替え、45分のショーとなります。パリでは文化に対する評価が高く、サッカー場・ルーブル・大使館等、場所の提供も心良く行われている様です。ある時はルーマニアの大使館で行われた事もありました。バックヤードに入るためには、必ずスタッフバッジが必要なのですが、この時はパスポートも必要でした。バックヤードの場所とトイレの場所は管轄が違うらしく、トイレに行くのにパスポートとスタッフバッジを提示しました。又、サッカー場等の特設会場の際はトイレも仮設で、1個しかなく、男女一緒で使用する事になりますので、私の後には男性が並んでいる事などもあります。ヘアスタイルは、ヘアスタイリストのリーダーがまず展示をしてくれ、それを見たら、それを即座にモデルにする事になります。的確な観察力と技術が必要です。担当が終わると自分の道具をまとめてさっさと帰ってしまいます。作るまでが仕事で、モデルのヘア・メークを元に戻してあげたりはしません。どうしてもモデルが自分で出来ない時は残ってるスタイリストに頼んでしてもらっています。日本人は片付けまでが仕事ですが、そうではありません。お陰様で、日本人との違いなど学ぶ事が出来ました。